内定に近づく効果的な自己分析の方法

就職活動を始めるにあたって、まず最初に取りかかるべきことは何か。

多くの人が#自己分析だと思うでしょうし、事実そのとおりだと考えています。
でも、「具体的にどうやればいいのか」、大事とわかっていながらその方法への理解が深まらず、結局曖昧なまま終わってしまうという就活生が多数います。

自己分析をする目的とは?

先輩就活生が自身の就活時にもっと取り組むべきだったと後悔していることについて、自己分析をまず挙げていることが多いです。

とても大切だと思われている自己分析。

では、それを行う目的とは?

【自己分析の目的】

「やりたい仕事を見つけるため」

「自分を知るため」

「強み / 弱みを把握するため」

=「志望企業から内定を得るため」

自分がどういった人間か知るのも・強みや弱みを把握するというのも、あくまでそれは内定獲得のための手段であって、多くの就活生が自己分析の目的と手段を混同してしまっている印象があります。

もちろん働く目的や己を知るといったことも大事です。しかし、それに夢中になり過ぎて働き先を得られなくては元も子もありませんので、まずは「内定を得ること」を目的として自己分析を活用するべきです。


内定を得るまでのプロセスとしての「エントリーシートでの面接通過率を高める!」ことで自己分析が効果を表します。

このエントリーシートや面接で最頻出と言っていい設問が
・「志望動機」
・「学生時代頑張ったこと」
・「自己PR」

の3つです。

この3つの設問の回答精度を高めることがエントリーシートや面接の選考通過率を高めるうえでは極めて重要です。

自己分析の具体的方法1 ー まずは自分自身の “経験” の把握

ここで言う経験は、中学生以降(小学生以降でも良い)取り組んできたこと、つまり、学業や部活、サークル、アルバイト、海外経験などあなたを構成している外的要因全てを指します。

学業を頑張った人もいれば、部活やサークルに打ち込んだ人、海外経験に取り組んだ人など、人によって異なった経験を持っているはずです。

これらはあくまで “外的” 要因ですので、やりたいことや強み/弱みといった心的・内面的な話はここではひとまず抜きにして考えます。

自分自身の経験を洗いだしたら、各要素ごとに一度表でまとめてみましょう。「自分史」という自身のストーリーを作り上げるのもオススメです。

そうすることにより、自分がどの辺りに自信があり、どのあたりに苦手意識があるか、整理することでなんとなくでいいので見えてくるものがあると思います。

自己分析の具体的方法2 ー “経験”に感情という解釈を加える

次に、整理した項目に心的・内面的要素を加えていきます。

この場合の感情追加とは、過去の経験や実績について、自分がどこにモチベーションを感じたのか(もしくは感じなかったのか)を振り返る作業がまず挙げられます。

学生時代の経験で把握したモチベーションの源泉は、志望企業に対して求めることやそこで何を成し遂げたいかについて考えるきっかけにも繋がります。

すなわち、
経験→モチベーション→企業に求めること・成し遂げたいこと

という流れで考えていくことになります。

そして、この心的・内面要素を加えていく過程で大切なのは、「なぜ?」を繰り返し、自分の経験を深掘りしていくことです。「なぜ?」を10回を目安に行うと十分な深掘りが出来ると思います。

実際に自己分析が上手くできている例を一つ挙げて説明します。

学生時代最も力を入れて取り組んだ事、得られたこと

ゼミの名古屋駅近隣の小売店を紹介するWebサイト制作の活動で新規掲載店舗を獲得した事です。掲載店舗は例年ほとんど同じだったため、営業担当として新規掲載店舗獲得を目指しましたが、初めは上手くいきませんでした。あるお花屋さんに営業に行った際は、「そんなものはやらない。」と門前払いされてしまいました。

(中略)

そのため、次にその店舗に行く際には店舗の方と話がしやすいように店舗で扱っているお花を事前に調べ、話題を用意したり、店長がパソコンの使い方を知らないという事だったので、簡単に使い方をお教えしたりしました。 

Webマガジンには直接関係ないところでのコミュニケーションを積極的に行った事によって徐々にご店長と信頼関係が構築され、 店長 と2人で食事に行く仲になりました。信頼関係が構築された結果、最終的には掲載の許可を頂く事が出来ました。また、 店長から他の店舗の方を紹介して頂く事も出来ました。 

(後略)

強み、それを生かし、どんな仕事に挑戦したいか
 

相手の立場に立ったコミュニケーションが出来るという強みを生かし、多くの方に製品を手に取ってもらうような仕事に挑戦したいです。そのためには、自社の売り上げのみを考えるのではなく、取引先の立場に立って、双方の利益になるような提案が出来る営業マンになりたいと思います。

そして、相手の立場に立ってコミュニケーションをする事によって信頼関係を構築し、「積水ハウスさん」ではなく「◯◯さん」と自分の名前で呼ばれるような営業マンになりたいと思います。それが結果的に、私が実現したい快適な住宅という力で多くの家族の健康で幸せな生活に貢献する事につながると思います。

(後略)
 

例えばこちらの積水ハウス内定者であれば、

ゼミで取り組んだWebマガジンの新規掲載先を獲得する活動(スペック)
 ▼
営業先店舗の店長と信頼関係を構築することで掲載の許可を得たことへの達成感(モチベーション)
 ▼
社会に出てからも、相手方と信頼関係を構築し、双方の利益になるような提案がしたい(企業で成し遂げたいこと)

という流れで思考し、ゼミでの経験を志望動機や自己PRに繋げていることがわかります

考え方次第ではスペックをうまくエントリーシートや面接に応用させることが可能です。

自己分析を行う際の注意点

「自分」だけでなく「企業」視点を持つこと

経験から導かれた感情を考えるにあたっては、企業が求める人材との合致を考える必要があります。すなわち、自分の内面で完結させるのではなく、企業側の視点も同時にもちながら考え抜く必要があります。

「自分の強みは○ ○ だ!」「自分は ○ という仕事がやりたい!」というような結論を出しても、その強みが当該企業で活かされるものであったり、ビジネスモデルとして実現妥当性があるものでなければ意味がありません。

「自己分析」は「自己」のためだけの分析に終始せず、その先の企業の求める人材を知ることにも意識を向けなければいけません。

「想い」だけでなく「経験」を考慮すること

これは志望動機に限った話ではありません。


自己PRでも、その裏付けとして経験を述べていく必要があります。経験のないPRは根拠が無いため、採用担当者に伝わりません。

就職活動では確かに “熱意” は大切ですが、「熱意がある」と「感情一辺倒」では全く異なります。経験を洗い出さずに、「海外で働いてみたい」「新規事業に携わってみたい」といった感情だけが先行しないよう、過去の経験にしっかりと向き合った自己分析を心がけましょう。

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